東京ヒルトンの2階にある「武蔵野」で食事をする。以前昼間は
よく行ったが夜は初めてだ。鉄板焼きのカウンターにすわり、シェフの
手さばきを見ながらメニューを開く。つれはサーロインのコース、
私は鱸の鉄板焼き。キノコ類の付け合わせでレモンバターをからめて
かりかりになるくらい焼いてもらう。
おいしいがご飯や赤だし、漬け物は中の下ではないか、と思うほど
出来合いの味だ。サーロインはやわらかくておいしいとのこと
だったがそれとて食材に負うところが大きいだろう。
バニラアイスが食後に出てきて会計は2万8千円。飲み物は何も
頼んでないのでかなり高い。
値段は承知で入ったのだから満足度がなくても仕方ないが、
一番驚いたのは同じ席で煙草をすわせることだ。食事の時に
隣でたばこ。これはまるで拷問だ。今時のレストランで分煙がない
どころか禁煙席もないなど、時代遅れも良いところ。
アメリカ人だったらすぐに席を立っただろう。まさか食事時に
煙草をすわせるとは思わなかった。ヒルトンはもともと高級とは
言えないとしても、あのロビーの騒がしさ、マーブルラウンジの
雑多な臭いはいよいよ3流ホテルか、と思わせる。
煙草といえばコーヒーのドトールもひどい。
コーヒーを買いに行っただけで髪や身体中に煙草の臭いが
しみ通る。煙草が吸えるということを売りにしている
今では貴重なコーヒーショップかもしれないが、それにしてもあの
空調の悪さ。というより煙草が絶対量が設備を遙かにしのぐのだろう。
煙草好きだけが行けば良いが、そこに働く人たちの健康を確実に
破壊している。従業員の職場条件をどう考えているのだろうと思う。
そこに入って1分で身体が煙草の煙に覆われ吸う息はすべて煙草の
粒子であろうに。従業員の健康は確実に蝕まれているというのに。
あるドトールコーヒーではオープンの頃オーナーらしき
人が手伝っていたが、今では店でほとんど見かけない。たまに
いると外を掃いている。もちろん中には入りたくないだろう。
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