美術館のカタログにある。織りのピーター・コリングウッドと
二人展を開催したときのものだ。
それをふとした機会にあるブログで見つけてあきれてしまった。
これはトニー・バークスの著書『ハンス・コパー』日本語版に
書かれているそのままの文章が
「ヴィクトリア&アルバート美術館における展覧会カタログに
ハンス・コパーが寄稿した文章(1969年)の和訳」
と題されて
王朝誕生以前のエジプトの器、私の手の大きさでやや卵形の:何千年も前に、おそらく奴隷の手によって作られ、色々な意味で生き抜いてきた。つつましく無抵抗で、どことなくこっけいなーしかし力強く神秘的で官能的だ。
何かを伝えるのではなく、自己表現をするわけでもないが、しかし作り手とその生きた時代の人間世界を内包し映し出しているように見える。微かな力で、そして敬意を込めて。「人間」によって作られた完璧に無駄のない物体。ジャコメッティの人物像。バックミンスター・フラーの人間。普遍のもの。
私を真に魅了したのはこの器だけだ。それは私が器を作る理由ではないが、しかしそれは人とは何かをかいま見せてくれる。
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と日本語版そのままが書かれていた。常識として、出典や引用元を
記載せずに載せたら「盗用」とされるのではないか?
これはこのブログの Rhohei Noda と書かれている人のみ
ならず、広く行われているようだ。著名な建築家のブログにも
同じようにあるブログの写真はもとより、文章まで自分のものの
ように記載されている。
なんともみっともない、と思う。しかもそれをあたかも
美術評論のように載せている。実際は様々なブログや記事
からの寄せ集めであるにもかかわらず、書いていて
自分が評論をしていると勘違い、すなわち
美術に貢献しているような錯覚に陥ってしまうのだろう。
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