Sunday, May 16, 2010

ルーシー・リーの器

photo: Craft Study Centre



国立新美術館に行った。駅に大きなルーシー・リー展のポスターが 貼られてから一ヶ月。予想はしていたがかなりの人が入っている。 250点もの作品が展示され、釉薬ノートや注文の手紙など資料も ある。 ボタンの部屋は何故あんなに暗く展示されているのだろう。 陶製だけでなくガラスのボタンも展示。あまりに数が多く もういい、と思う。人も多くて暗いのは苦手。途中で抜け出してくる。 白の花生けを集めたコーナーはとても美しい。あの小柄な ルーシー・リーがこんな大きなものを作ったのかと改めて思う セインズベリーセンターのコレクションからの60cm以上も あろうかと思われる白の花器。 小振りな、思わず手に乗せたくなるカップ&ソーサー。鉢。 やはり食器類はいかにも使ってみたくなる。 ウェッジウッドのコーヒーカップのプロトタイプ。繊細で シンプルでジャスパーウェアの美しいブルー。ブルーはいかにも 「イギリス」なのだが、まるでウィーンの濃いコーヒーが 香ってくるようだ。 ピンクの掻き落としや緑の鉢、色の作品を集めた最後の部屋。 数が多いと言うだけでなく種類も豊富で見応えがあった。 大きく引き延ばされたルーシー・リーの工房の写真。 50年代と思われる作品のならんだ棚の写真。ハンス・コパーが ルーシー・リーの足を押さえている写真。工房前に二人が 立っている写真。人がいなければじっとすわってルーシー・リーの 器に囲まれてルーシー・リーの空気を感じていたい、と思わず 思う。

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