Saturday, January 14, 2012

グレン・グールド 天才ピアニストの愛と孤独



















ニューヨークの犬たち(グールドとは関係ない)



グレン・グールド 天才ピアニストの愛と孤独を見た。
ピアノ演奏のなかにグールドのうなり声が多々入っているのが
あるがその謎が解けた。唄まで歌いながら弾いている映像が
出て来たからだ。

彼は天才であるけれど(それ故に)変人である、という
取り上げ方をされてきたが、それが全くの間違いである事が
これでわかる。

人を愛し愛される、時にユーモアがあり、辛辣で、普通の、純粋な、
一人の人間だと。でも天才という事には異論がないだろう。
グールドのゴールドベルク変奏曲を聞いたときの衝撃は
とてつもなく大きかった。そのスピード、解釈の仕方、、、。

コンサートをしなくなってからのテープで聞く彼のピアノは、
実際の録音でなく編集されているのでは、と話題になったことがある。
でもそれはもちろん録音で操作されたものではなくまぎれもなく
彼自身のピアノだった。

途中一カ所気になって残りの映像が十分に楽しめなくなって
しまったことがある。彼がコンサートを止めた後、
いろいろな活動をして、フィルムのプロデュースも手がけたと
英語のナレーションが語っている時
(He was ......while he was learning...だったと思うが)
日本語の字幕が、「、、、彼は走りながら
(それを)行っていたのだ」となっていたことだ。

信じられないが、leaning を running と
訳していた。
意味が全く違ってしまうので最後までそれが気になってしまった。
グールドは走りながら物事をする人ではないのに、、、と。

「学びながら(フィルムのプロデュースを)行っていた」のがスクリプトの
正しい意味だ。
普通はそんなことは気がつかないどうでも良いことかも
しれない。でも気になってしまう。
今度「グレン・グールド 27才の記憶」というビデオを
見てみよう。すばらしい天才の演奏に集中して楽しみたい。

ハンス・コパー

写真は2021年5月掲載(ハンス・コパー展ポスターより)

写真は2021年5月掲載(エマニュエル・クーパー著「ルーシー・リー」より)


NHK日曜美術館ホームページより
ハンス・コパーとルーシー・リーについてのブログが巷にあふれている。2010年と2011年はゴールデンイヤーだった。二人のそれぞれの回顧展が日本全国を巡回して美術誌に記事があふれ、NHKの日曜美術館ではハンス・コパーの特集番組が組まれた。
もちろん二人の展覧会に何度も行った。充実して豊かな年だった。特にハンス・コパーは日本で全く知られていなかったので、こんなに広く紹介されたことは、彼の作品に魅せられている一人として素直に嬉しい。
ハンス・コパーの作品を私も一点持っている。黒い釉薬は何度見ても表情が豊かで深い。それをまとまった数で見られる企画は世界でもまだなされていない。かつでカナダのガーディナー美術館で二人の作品展を見て、またニューヨークのメトロポリタン美術館でも二人の作品展を見た。でも今回の日本における回顧展の規模ではなかった。
特にハンス・コパーは常にルーシー・リーと共に語られていたけれど日本のハンス・コパー展では一人の芸術家として取り上げられていたので世界の陶芸史上でもエポックメイキングな出来事だったと思う。
あふれるブログ類はいかに二人の作品に感銘を受けたかを綴っているけれど、本からの引用を断り無く載せたり、他のブログの写真を載せたり、無茶苦茶だと思う。写真は美術館などのページからもってくることはある程度許される(きちんと記載すれば)かもしれないが、本や他のブログの文章をまるで自分のものとして掲載されているケースがあることに驚いた。それはブログを発表する人にとって最低限のルールと思うのだが。

エスティローダーのメイクアップアーティスト

estee lauder

esteem Lauder make-up artist
(以前のリンクが使えなくなったためこの写真は2021年5月に変更した)



ニューヨークからの帰りの飛行機。隣の男性が前の席のポケットに化粧品らしきものを何種類も並べている。紺の厚手のカーディガン、ブルージーンズ、白いTシャツ。何気ないがとてもおしゃれ。笑顔がとてもチャーミングだ。

自分で手のひらにとったジェロのようなのを私の手にくれるので何か聞くと細菌に効く化粧水という。それでお化粧品関係の方ですかと聞くとエスティローダという。いいメーカーねというとそう、なかなかいいよ、と。来年3月に新色を出すのでその撮影という。撮影というのでカメラマン?と思いきや、自分はメイクアップアーティストなのだと答える。今回は台北と香港に行くけれど一年中旅をしているとのこと。どこの町が好きか聞くとモスクワ、あとはテルアヴィヴ、美しい町だよと。日本はいつも通過するだけという。エスティローダは日本のマーケティングに感心がないのですね、と言うと苦笑い。今晩10時に香港に着き、明日朝7時から仕事、という。名乗った名前を帰ってネットで調べるとエスティローダのまさにこの人だった。