Tuesday, February 23, 2010

ルーシー・リー展ハンス・コパー展

今年はすごい!ルーシー・リー展とハンス・コパー展が
日本で同時進行だ、と言ったらフランスの友人が
いったい日本人はいつまでルーシー・リーと言ってるの、と
あきれた。どちらかといえばハンス・コパーが私は
好き。でももっと新しい作家がいるでしょう、と。

彼女はもういちど、いつまでもルーシー・リーじゃないでしょう
と言って話を打ち切った。でも最後にまた春に日本に来るので
あなたにつきあって両展を見るわ、と。

そう、日本人は、というか私はルーシー・リーとハンス・コパーが
好き。ルーシー・リーもハンス・コパーも、というべきか。
他にももっと好きな作家はいるから。例えばグイン・ハンセン・
ピゴット。ボーディル・マンツ。

ルーシー・リーの亜流はたくさんいる。一目で真似た、と
わかる鉢や花生け。作っていて恥ずかしくないかなあと思う。
プロでもそういう人、たくさんいる。
アマチュアが好きな作家のものを真似て作るのはどうしたって
通る道だろう。でもその先、自分のものが作れるかどうか
それが壁なんだろう、きっと。

4月からの国立新美術館のルーシー・リー展ではウェッジウッドの
ために作ったあの淡いブルーのコーヒーカップが展示されると
聞いた。あれを見るためだけにでも十分行く価値がある。
でもあの広い空間をしかも天井の高いスペースをどうやって
展示するのだろう。あの空間、好きではないけれど
想像するとやっぱりわくわくする。

あの繊細な、思いの外小さいカップとソーサー。あんな風な
デザインの作品が好きだ。待ち遠しい。ハンス・コパー展も
京都にいるときは信楽までもういちど行きたい。東京にいるときは
汐留まで何度か行こう。

オーストラリアから春にセザンヌを見にやって
くる友人がいる。彼と彼女はルーシー・リーもハンス・コパーも
好きだから一緒に行くことになるだろう。
そうやって美術展を見るために海を渡る人たちがいる。

お金と時間にゆとりがあるというか、、、。イギリスからも
ルーシー・リーに来る人がいる。やっぱり日本人だけでは
ないよ、とフランスの彼女に言ってあげたい。ま、人は
どうでもいいけれど。

Wednesday, February 10, 2010

NHKと横田さん

NHKにクローズアップ現代という番組がある。そのアナウンサー というかキャスターというのか国谷さんという女性がいる。

 常々能面のような人だ、と思っていたが一度だけ感情を 抑えきれずに声を詰まらせたのを見た。 キャスターとしてはあるまじき感情表出というのかもしれないが、 私はその時初めて近親感を感じた。 

 それは北朝鮮に娘めぐみさんを拉致された横田滋さん夫妻の インタビューだった。来し方を聞きながらご両親の思いは いかばかりかと思いを巡らせたのだろう、思わず声を詰まらせ 顔をゆがめた。早紀江さんが思いがけない風に彼女を見た。

 何千回も同じ事を語り同じ説明を繰り返してきたであろう 早紀江さんにとって、こんな事ごときで声を詰まらせる 他人が不思議だったのかもしれない。 それにしても何と強い尊敬に値するご夫婦だろうと思う。

 たった二人で駅で街頭で訴えてきた何十年間、国も私たちも 振り返りもしなかったのだ。それを自分のこととして感じて ください、と訴え続けてまだ何も解決せずにいる。 何ができるだろう、、。 このことがあって、番組自体と国谷さんを見直した。

 週末には国谷さんの代わりに男国谷とでもいうそっくり男性が 登場する。最初見たときは全くうり二つの弟がでてきたのだと 思った。でも何回か見ているとどうも違うらしい。顔はもちろん 話し方まで似ている。

 朝はニュースの時間、地方に取材に飛ばされる女性レポーターが いる。話し方、イントネーション、他人の中年の男性女性を つかまえて「お父さん、今何してるんですか?」 「お母さんそれは、、、」などと話しかける無神経さ、高い声、 手振り身振り、その厚かましさに辟易してどうも苦手だ。 

彼女が出てくるとすぐにテレビを切る。 私だけかと思ったら先日全く同じ人がいた。朝から嫌なキャスターが 出てきて不愉快だった、というので聞くと同じレポーターの ことだった。彼女が出てくると即座にチャンネルを変えるという。 

 ところがこの頃スタジオでニュースを伝える女性キャスターが 全く同じような話し方、イントネーション、大げさな声の高低、 ジェスチャーをしている。 これはNHKがこういう指導をしているということなのだろうか、 何とも不思議なことだ。